ノンプリズム測距
昨今のトータルステーションにはこの機能を搭載したものが少なくない。
では実際にその利用価値はあるのか、と問われれば、これはその利用形態に
よると言わざるを得ない。利便性と同時に精度の問題が常に問われるこの
機能。プリズム測距と同等の精度は期待できないが、それも反射させる対象物
によるので何とも言えないのである。ただ、精度は程々でよいがプリズムの
置けない場所や人が行くには危険な所などを測りたいといった時にこの機能
はおおいに役立つ。
現況測量において、隣接地の建物の観測が隣地に立ち入らずに可能、と
いった利用例がよく紹介されているが、例えばこんな使い方もある。一度杭を
打った現場を杭が動いていないか点検のために後日観測する場合、杭の頭
が見えてさえいれば、その頭の部分をノンプリで測ることにより、大体の位置
確認ができるのである。
また、実際に利用した例としては、建物の高さを計測したい時に威力を発揮
した。日影図の作製のための観測であったが、結構高いビルが建ち並ぶ現場
でビルの上まで登らずに計測できるのは、ノンプリならではのメリットである。
ちなみにこの機械は200mまで測れるノンプリ機能がついており、交通標識
などの反射板ではレーザー光が反射しやすいため、250m位は楽に計測可能
であった。測距時間は約3秒。距離が長くなると測距時間も長くなる。光波測距
に比べるとやや長めだが、十分実用的な範囲であると言えるだろう。
対象物が見えさえすれば、そこまで行かなくても計測できる。はっきり言って
測るのが面白いくらいだ。なくても決して困るような機能ではないが、あれば
意外と便利な機能といったところだろうか。