観測の方法
具体的な観測状況を説明すると、まず機械を据え、後視点(バック点)を
視準する作業がある。
機械の設置は通常の機械とほぼ同じである。違うのは、求心作業。この機
械はレーザー光線による求心を行うため、本体側面から下を覗き込む求心用
プリズムがない。機械の中心部から垂直に落とされる赤いレーザー光を求心
位置に導く動作を行うのである。この時、本体の気泡管は電子レベルを使用
し、傾きを秒単位で調整することができる。従来の気泡管に慣れた方には、
とても不安で信用できないと感じられるだろうが、今のところ特に問題は発
生しておらず、文明の利器の恩恵に預かっている状況である。
レーザー求心に問題があるとすれば、レーザー光の見えづらさ。暗いとき
には逆にとても見やすく重宝するが、明るいときや鋲の頭に刻んである溝に
乱反射するときはどこが中心なのか分かりづらい。こういったときは、影を
作ってやるとか、鋲の頭にホワイトの修正液を塗る、などの処置で見やすく
なる。写真ではレーザー光が確認しづらいが、実際はもっと見やすい。
後視点を観る作業ではミラーを持った人間は後視点に立ち、リモコン操作
によって機械を後視点側の方向に大体の角度で向かせる。後は機械に自動で
視準させることができるので、これにより0°設定や方向角設定を行う。
自動視準とは、機械がモーター駆動でミラーを探して円を描くような動作
で動き回って見つけるのである。この時、機械の周辺に人や動物がいると、
彼らはかなりギョッとする。なにせ無人の機械がロボットのように(実際に
ロボットなのだろうが)無機質な音を立てて動くのだから不気味さは特筆も
のだ。
次に観測したい点に立ち、ミラーを据える。後視点を視準した要領でリモ
コン操作で機械をミラーの方向に向かせ(この角度は大体であるが、後述の
ガイドライトによりかなり正確に向かせることもできる)、自動視準で測距
させる。この連続である。